いよいよ伊那市の竹松様のお宅訪問です。いよいよというのには少々わけがある。ホームライトの最初のゼロエネルギーハウスとして誕生したからだ。

そもそも家を建てる原点として竹松さんはゼロハウスを目指していた。環境に対してそんなにだいそれた感覚は無かったが、近い将来、子供に残せる環境資源は大切なことだという思いはあった。

当時、積極的に太陽光発電を取り入れ、ゼロハウスを看板にしている何社かの大手住宅メーカーがあった。PホームやSハイムなどだ。そこへ足しげく通うことになる。たまたま、Pホームには同じ会社のかつての仲間もいた。何度も何度も打ち合わせをしてみた。しかし、最終的に試算してみると結局光熱費はゼロにはならなかった。その当時を振り返り竹松さんはこう語る。「まあ、広告と実際の隔たりはあるものなんだな。それでも仕方ないか」となかば納得もしていた。

　それでもある時なにげなく、たまたま信濃毎日新聞主催の「住宅セミナー」に参加してみた。そのセミナーでいくつか衝撃を受けた。『いい家というのは職人さんが手作りで作るもの』だとか、『住宅の窓に関して』のことだとか。そして竹松さんがなにより驚いたのは住宅性能による快適性の判断基準。Q値、C値、一ヶ月の家の燃費、等々。それらはきっちりと数値で表されるものなのだということ。それらは一枚のチェックシートになっていた。（別紙参照）竹松さんは家づくりをもう一度見つめ直すきっかけとなった。

　その日以来、建築予定の地元の伊那の工務店をまわったりもした。しかしなかなか思い通りの工務店と出会うことは無かった。

　そんなある日、奥さんの実家の諏訪市豊田へ向かう途中、竹松夫妻はたまたま建築現場のあるシートを見つけてびっくりする。そこにははっきりとQ値＝○○という数字がでかでかと表示されていたのだ。竹松さんは夜、一人でもう一度確認に出かけた。それはまさしく『ホームライト』のシートだった。竹松さんは興奮を抑えきれなかった。

翌日すぐに竹松さんは電話をかけていた。そして小川社長と出会った。なんとも遠回りはしたが、運命的な出会いだったであろう。きっと小川社長も嬉しかったに違いない。

　やがて予算内で「年間光熱費ゼロ」の家が誕生する。竹松さんはもちろん、ホームライトにとっても記念すべき家の誕生だった。最後に5年間住まわれての感想を夫妻にいただいたのでご紹介致します。

竹松様「Q値、C値などから割り出された緻密に計算され尽くした、デジタルな部分と、ダイレクトゲイン、つまり自然の摂理（陽射しの角度や、周囲の樹木、などなど）をうまく取り入れたアナログ的な部分が見事にマッチした素晴らしい家を完成していただきとても感謝しています。おそらく私の願いだったゼロハウスもホームライトさん以外では完成しなかったと思います。」

奥様「夏場外から帰ってきても家の中はすごく涼しいし、とても楽です。夏エアコンを使うこともほとんどありません。冬はその反対にとても暖かいので助かります。」