光熱費調査|諏訪・松本・伊那の注文住宅ホームライト 長野県の気候に適した暖かい家づくり

電話番号0266-54-7767

光熱費調査

光熱費調査 2007


2003年分のランニングコスト調査報告から、早、4年が過ぎました。一昨年より異常な灯油高となり、また、地球温暖化の危機、CO2削減が声高に叫ばれるという、エネルギーを取り巻く状況は、ますます緊迫感を増しています。「省エネ、快適」が社の目標である当社もこの4年間にある変化をしてきました。変化と言っても、「省エネ、快適」という社の方針に大きな方向転換が有ったわけではありません。2003年に「ゼロエネルギーハウスへの道」という特集を「へいへいほー誌上」にて組みましたが、その際発表させてもらった道筋に沿って「ゼロエネルギー仕様」に徐々にステップアップして来たというのが変化の実体です。
 「ゼロエネへの道」は、端的にまとめますと、「高性能住宅+ヒートポンプ+太陽光発電+小さな工夫」にて到達できると言う内容でした。当時は、エコキュートの普及もそれ程でなく、(なおかつ、現在も非常に高価です。)「暖房性能に特化したエアコン」も発売されていませんでした。当社のお客様でも、エコキュートをほぼ全邸に納めさせていただくのは、2005年後半からになります。また「暖房性能に特化したエアコン」による暖房システムは発売開始が、2005年暮れであり、2006年後半からほぼ全邸に設置させていただきました。
 今回調査協力いただきました6軒のお客様は、2006年7月以降完成入居、1年以上経過というOB客様です。太陽光発電塔載量の大小、有無という違いは有りますが、2003年に発表した「ゼロエネ仕様」にほぼ一致する住宅システムです。早速検証に入らせていただきます。
 まず表1をご覧下さい。お客様の基礎データと、年間光熱費実績です。A様の「‐19,221円」は、売電費が買電費を上回ったと言う事です。F様は、調理にLPGをお使いですが、「6,640円」は、支払ったガス代も含んでいます。使用ガスエネルギー量を電力換算しますと、ガス代金の方が2万円強高いと計算できます。



光熱費予測5勝1敗

「年間光熱費実績」の横の欄に「年間光熱費予測」の欄があります。これは、当社が完成見学会にお借りした際に、新聞広告誌上等に掲示させていただいた「予測値」です。誇大広告にならぬ様に、「内輪に、内輪に」と心がけるのですが、E様では、1万6千円ほどオーバーしてしまいました(反省してます)。今後ますます予測値の精度を上げ、「クリエイティブホームの予測値の内輪には納まる」という評判を確立したいと思います。
 続いて表2をご覧下さい。太陽光発電を載せていないとした場合の、使用電力、年間光熱費を表にしたものです。年間光熱費平均は、「116,909円」です。4KWの太陽光発電の発電量を金銭換算しますと、(12万円〜13万円)になります。データ的にも、4KWの太陽光発電を塔載すれば、無理なく「ゼロ円ハウス」が実現する事を示しています。。

注目!!7,099KWHの意味

年間光熱費「116,909円」も、驚くべき数字ですが、年間使用電力=7,099KWHも凄い数字です。ちなみに「2003年ランニングコスト調査」の際に、報告しました電気温水器による給湯電力の当社平均は 5,591KWHでした。「つまり電気温水器1台の年間電気使用量に1,508KWHを増すことで、給湯も、暖房も、調理も、一般家電もまかなってしまっているのです。」この7,099KWHは単位を替えますと 7,099KWH=25,556MJになります。この年間消費エネルギーを地域別平均のグラフの中に組み込みます。
「そこでグラフ1を改めて見てみよう」どうです。九州地区の平均より30%以上低い、北海道の3分の1、全国平均の約半分という数値です。


1次エネルギー消費で比較しますとグラフ2になります。1地域の約半分、当社を下回っているのは、6地域のみです。6地域というのは、沖縄県の事です。
 この7,099KWHは理論値でなく、昨年のOB客様の、実績平均です。「この厳寒の信州で、九州地方の、70%以下のエネルギーで1年間暮らし、1次エネルギーベースでも、沖縄県とほぼ同消費にて、1年間を過ごしたのです。」7,099KWHの意味をお分かりいただけたでしょうか。今月は、ここまでにしまして、来月は、2003年との比較、CO2削減率、新たに1年間を経過された方のデータ追加等、報告したいと思います。




10棟様の平均データ
表3、表4をご覧下さい。この3月で新たに入居1年を過ぎました4邸のOB客様のデータをいただき、先月御紹介させていただいた6邸のOB客様と合わせて10軒のお客様の平均としてまとめさせていただきました。現在 お客様に建築させていただく住宅の平均的な数値と考えていただいて良いと思います。これからもOB客様のデータを逐次いただきますが、直近20件のお客様のデータを、集計させていただくまでは表4を当社の平均値として使用させていただきます。
 先月の平均値よりは、やや下方修正ですが、太陽光発電を除いた数値で、年間光熱費平均=118,999円、年間使用電力平均=7,344KWH・・・(余韻を楽しんでいます。) いずれにしても素晴らしい数値で、胸を張りたい気分です。もう1点「年間光熱費予測」と「実績」の的中率は「9勝1敗」という率になりました。






2003年と比較
このデータを2003年平均と比較して見たのが表5です。
2003年時点では、給湯=電気温水器、暖房=蓄熱暖房器がフル電化住宅の標準システムでした。2003年の平均から比べますと、昼間消費電力が544KWH増えています。これは、エアコンにて暖房した為です。(蓄熱暖房器は、全て夜間電力)また夜間電力が7,669KWH減になっています。2003年時は夜間電力の9割以上が、給湯暖房の電力消費であったことから、これは、給湯暖房の電力消費が著しく減った為と考えて良いと思います。もちろん一般家電が省エネ仕様になったことも影響があるのでしょうが、2003年データでは、一般家電の総消費が、4,135KWHでありましたので、その30%が削減したと仮定しても、トータル電力量 7,115KWH減の内 5874Wは 給湯暖房の消費電力が減った事になります。グラフ3 にまとめてみました。給湯暖房に要する電力が半減以上したことが見て取れます。





■真なるゼロエネルギーハウスの可能性
「年間光熱費ゼロ円ハウス」は既に現存していますし、この調査からも明らかなように、4KWの太陽光発電を設置しさえすれば、「ごく当たり前に建設できる」事がわかりました。いよいよ次のステップです。消費電力が、太陽光発電量を下回る家=真なるゼロエネルギーハウスの実現まで、もう目と鼻の先です。
 既にゼロ円ハウスを実現しているお客様のデータを元に検証してみます。こちらのお宅での実消費電力は 6,570KWH/年でした。太陽光発電は、4.08KWを塔載し、その年間発電量は、5,338KWHでした。これを計算しますと、あと0.94KW(パネル6枚) 合計5.02KWの太陽光を塔載していれば、「真なるゼロエネルギーハウス」が実現していた訳です。
 金銭的には、年間48,000円強のプラスになります。
今、この「真なるゼロエネルギーハウス」のプロジェクトを、ミサワホーム(敬称略)が、旭川にて、実験棟を建設したところですが、その実験棟の太陽光塔載規模は、なんと、9.8KWだそうです。この信州という地で、太陽の恵みに感謝したいと思います。


■温度調査報告

 「省エネ性は良くわかった、でも住まいの温度環境はどうなの?」と聞いてみたくなるところです。昨年'07、4月〜本年'03、3月まで、光熱費ゼロ住宅のお客様宅にて、温度調査をさせて頂きました。「我慢して暮らしてのゼロエネでは、価値がありません」(もちろん、もったいないは、大事です)調査は6測点(外気温、1Fリビング゙、1F脱衣室、2Fホール、2F寝室、床下)を4時間おきに、1年間記録させていただきました。冬のデータは、本年の厳冬のデータです。冬のデータとして、2月1日〜7日までの0:00〜24:00まで4時間ごとの温度平均、夏のデータとして、8月1日〜7日までの同様な平均をグラフ4、5に示しました。
 先ず冬、グラフ4についてコメントします。こちらのお客様宅では、1Fリビング゙と、2Fホールにエアコンが設置されています。外気以外の各測点が、24時間温度の変動が少ないのに気がつきます。それから、主熱源の設置されている1Fリビング゙と、その他測点に最大5度くらいの安定的な温度差が有る事にも気がつきます。これが、実は狙い通りの結果なのです。これ以上の解説には踏み込みませんが、満足しています。
 次に夏、グラフ5をご覧下さい。屋内各測点の24時間の温度変動が少ないのは、冬と同じです。冬は、暖房によって、熱を補充しますから、24時間の温度が安定するのは分る気がしますが、こちらのお宅では、夏中1回もエアコンをかけなかったそうです。それなのにどうして、各測点とも24時間温度変動が少ないのでしょうか?不思議ではありませんか。これがこの住宅の特徴なですが、様々な工夫によって実現した事です。






CO2排出量の計算

家庭生活では、様々な原因からCO2が発生します。たとえば、暖冷房 給湯 調理 一般家電の使用時などに発生します。ガス、灯油などは、燃焼を伴いますので、CO2が発生していると実感できますが、電気も火力発電を考えれば、その発電時にCO2を発生させていますので、実感はありませんが、エネルギー消費によって、CO2が発生しているという点では、ガス、灯油と同様です。また、自家用車を運転しても、ガソリンを燃焼させて、CO2が発生しますし、水を使用しますと、上下水の設備が稼動して、CO2が発生します。また、ごみを出しますと、その処理の際にCO2が発生します。「家庭から排出されるCO2」ということでは、その全ての発生源を問題にしなくてはなりませんが、「建築に関連するCO2」という観点から、当社で、比較検討するのは、「暖冷房 給湯 調理 一般家電の使用によって発生するCO2量」(エネルギー起源CO2)=光熱費CO2に絞ることにします。
また「建築に関連するCO2」という点では、建設時に発生するCO2と、メンテ、補修時及び最終解体時に発生するCO2も検討する必要があります。これに先ほどの光熱費CO2を含めて「ライフサイクルCO2」(LCCO2)と呼びます。このLCCO2の検討は、別の機会に行い、今回は光熱費CO2排出量の計算に限ってお話します。
 表1をご覧ください。環境省HPを元に当社が作成した「CO2排出係数表」です。燃料の種類ごとに「CO2排出係数」という数値が確定しています。「灯油を1リットル燃やすと2.5KgのCO2が発生する」との意味です。のこの数値も機関によって微妙に違うのですが、当社では、環境省HPに掲載されている数値を使用しています。環境省HPの表は、表1のほかにコークス、軽油他もっと多種類な燃料についての数値も記載されていますし、薪、電気は元表にはありません。表右欄のMJあたりという数値は、「1メガジュールの熱量を発熱する際に発生するCO2」という意味です。この数値が低いほど、CO2発生が少ない燃料といえます。この表で、特に気をつけるのが、電気と薪です。電気は、その発電方法の比率が、(原子力、火力他)電力会社によって、なおかつ年度によっても違います。そのため各電力会社のその年度の数値を使うこととされています。ちなみに中部電力が公示している2007の係数が、0.481(Kg-CO2/KWH)です。薪、ペレット、木炭等の排出係数は「植物により大気中から除去されていた二酸化炭素が再び大気中に排出されるものであり」(環境省HP)ゼロとみなすこととされています。CO2排出量は、家庭内のエネルギー消費、(灯油が何L、電気が何W、ガスが何Kg)が分かっていさえすれば、簡単に計算できます。先月号へいへいほー誌上で発表した 当社のお客様平均データでは、年間消費電力=7,344KWHですので、年間CO2排出量=7,344X0.481=3,532Kgと計算できます。


基準となる標準家庭CO2排出量の特定


 さて、「この3,532Kgが多いのか少ないのか、標準に対して、どうなのか」ということが気になります。この際もっとも問題になるのが、標準家庭CO2排出量の設定です。グラフ1を見てください。先日「広報 ながのけん」に掲載されていたグラフです。




このグラフから読み取りますと、1世帯あたりの年間CO2排出全国平均は、5,500Kgとされています。ただし、自動車、水道、ごみなどからのCO2排出も含んでいますので、それを除くと、光熱費CO2は3,487Kgと言う値になります。当社お客様平均より少ない数値です。この5500Kgという数値は、総CO2量を世帯数で割ったものです。世帯数には、ワンルームアパート等も含まれていて、世帯の平均家族数は約2.6人です。「地域性、居住者数、住居の床面積」等は、まったく考慮されていませんので、この数値を基準とするのは、実情を反映していないと思います。かといって、当社で勝手に基準を設定するわけにも行きません。国が、「地域性、居住者数、住居の床面積」等を組み入れた基準を公示してくれるのがもっともありがたいのですが、現在知る限りでは、その様な物がありません。当社が現在採用している基準は、NEDO技術開発機構が、「住宅建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業」の公募要領内に記載している「戸建て住宅の標準消費エネルギー」を元に算定した数値です。それが表2です。燃料の種類によってCO2排出量が変わってきますが、当社の判断で、一般的と思われる燃料種類を仮定しました。結果として、標準排出量は、2地域(茅野市他)=6,325Kg 3地域(諏訪市他)=5,760Kgとなります。
 また、この数値は、床面積125平方メートルを基準としていますので、床面積に比例して排出基準を増減します。
例えば、当社お客様平均で、計算してみますと、2地域であればその標準排出量は、6,325Kg。床面積お客様平均136.5平方メートルに直しますと 6,906Kgが基準となります。対して、排出量は3,532Kgですから、48.8%の削減となります。


CO2削減率
 
 京都議定書にて、CO2排出6%削減とうたわれたので、削減率という表現を使っているのですが、議定書では、「1990年の水準に対して、2012年までに、6%削減」ということですから、前項の48.8%削減は、「現在の標準排出量に対する低減率」を示しているので、「低減率」という表現のほうが適切かもしれません。
 いづれにしても「地域性、居住者数、住居の床面積」を加味した、目標値を早く行政が打ち出してくれるのを待望します。

2007ランニングコスト調査まとめ

 今回の調査結果は、なんと言っても年間光熱費が12万を切る水準が当たり前に実現したことに、驚きと喜びを感じます。夢だと思っていた「真なるゼロエネルギーハウス」(消費エネルギー=自家発電エネルギー)がもう確実に射程に入りました。先ずは、光熱費の安い高性能住宅というスタートでしたが、本当の意味でエネルギー消費が少ない住宅が実現したことに感激しています。

 

資料ご請求・お問い合わせ・ご相談は無料です。お気軽にどうぞ!
  • 資料請求・お問い合わせ
  • 電話番号0266-54-7767
  • お問い合わせ・資料請求はこちら

pagetop

CLOSE X

ホームライト

0266-54-7767

CLOSE X