光熱費調査 H25・6月〜H26・5月
■総数240データになりました。
光熱費調査も7年目になり、光熱費データも2世帯住宅を含め、延べ数では240サンプルとなりました。新築の家に実際にお客様が暮らし、12ヶ月間の各月のデータを積み上げて1サンプルですから、当社の規模でほぼ全員のお客様のご協力をいただいて7年がかりの成果です。これもOB客様にご協力いただいたおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
まずグラフ1をご覧ください。本年の「光熱費保証住宅40棟の内、2世帯住宅を除いた37棟」の平均です。37棟様の床面積の平均=134.05㎡(40.55坪)、家族数平均=3.73人です。光熱費平均は「136,589」円でした。グラフにも表示してありますが、「燃料調整費、再生エネ、太陽光賦課金」という実質値上げ分が、「17,402円」ありますので、それを差し引くと、「119,187円」という数値であり、こちらは過去7年間でも3番目に良い結果でした。ここで実質値上げ分を前回のデータと比べると「17,402-11,220=6,182」、6,182円も上がっていることが判明しました。
2世帯住宅のお客様は3棟様ですが、平均光熱費=210,305円(実質値上げ分を除くと185,942円)、家族数平均=5.67人、床面積平均=160.15㎡でした。
■エネルギー消費が驚くほど低い
続いて、グラフ2をご覧ください。グラフ1と類似したグラフですが、このグラフは光熱費ではなく、光熱エネルギーを比較したグラフです。「光熱費が安い」という事はすごく大事ですが、「省エネ住宅」の実力はこの消費エネルギーで比較されます。当社の住宅は平均的に7,000kwh/年前後でおさまります。自宅の年間消費エネルギーを聞かれて答えられる人はまずいませんが、例えば、本年の年間平均6,771kwh/年(二世帯除く)という数値についていかに低い数値か説明します。
2012年調べの家庭用エネルギーの消費量の東北と北陸の平均をそれぞれ見てみます。東北は「16,403kwh/年・棟」、北陸は「16,444kwh/年・棟」(いずれも3.6MJを1kwhとして換算)となっており、当社OB客様のエネルギー消費量の平均は東北・北陸の半分以下となっています。更に、グラフ3に示したように当社の太陽光発電の発電量を評価しますと、1棟あたりの実エネルギー消費量の平均が1,779kwh/年となります。一棟一棟のデータではありませんが、当社のお客様40宅様を1つのグループとして捉えると、東北、北陸の約10分の1のエネルギー消費で1年間を過ごしていることになります。もし、日本中の住宅がこのレベルのエネルギー消費になると現在日本が抱えているエネルギー問題はほぼ解決してしまうはずです。
■売電電力・買電電力比較
グラフ3をご覧ください。今回調査させて頂いた40棟様の、年間買電電力量と、年間売電電力量の総量比較です。40棟様の内 31棟様が、太陽光を搭載しています。中電から供給してもらった電力(255,614kwh/年)と、太陽光から中電に供給した電力(184,416kwh/年)との差(71,198kwh/年)が、この40棟様全体で実際に使用したエネルギー量と言えます。この数値を40棟様に平均したのが グラフ2の実エネルギー量です。
今月号の報告は、ここまでにさせて頂きます。次月号では、昨年の月別使用電力料金のデータ、なお、そこから推測できる、26年5月値上げ以降の電気料金予測等についてご報告いたします。次々月号では、光熱費保証と実績について報告します。速報としまして、昨年光熱費保証40棟様の内 33棟様が保証額の内輪に入っていただきました。
平成25年6月~26年5月 光熱費月別データ
今月は、①平成25年6月~26年5月の月別、時間帯別電力消費、及び電気料、②平成26年5月に行われた電気料金の値上げの解説、③値上げ後の月別電気料金シミュレーションという順番で記載したいと思います。それに先立ちまして、先月掲載した、集計データに計算違いがありましたので、下記のように訂正させていただきます。訂正し、お詫びいたします。
先ず表1をご覧ください。H25.6月~H26.5月の期間の月別消費電力量、電気料の明細です。
この時の単価は、H26.4月までは、旧料金、H26.5月から値上げ後の新料金になっています。この値上げの詳細を表2に表します。
表2を見てお分かりのように、かなり強烈な値上げが行われました。又、マイコン割引制度、オール電化割引制度も(各々、27年3月末、28年3月末を期限とし)新規加入ができなくなります。ただし、昨年では、年間16,242円であった燃料調整費(表1の※1)は、3,808円(表3の※2)にダウンしています。燃料調整費は、かつては「年間トータル=マイナス」の年もあったのですが、3・11震災以後は「調整費というよりは、値上げの受け皿」的に運用されていた感が強く、今回の値上げによって、本来の調整費のレベルに一時リセットされたように思えます。
表3は、H25.6月~H26.5月と同じ電力消費量と仮定した場合のH26.6月~H27.5月までの 新料金によるシミュレーションです。「155,006円/年」(表3の※3)というのが、新料金における新たな年間光熱費基準になります。年間消費電力量平均はここ7年ほぼ変わらず推移していますので、当社の光熱費の目安であった「年間12万円=月1万円で暮らせる家」は「年間15万5千円=月1万3千円で暮らせる家」に変更せざるを得ません。ただし他社のお客様の電気料も同様に値上っていますので、その差は更に開いたという事も出来ます。